回答のコツ¶
回答のコツを知っておく意味は?¶
回答のコツを知っておくと単に質問に回答するだけでなく、チームで仕事をしたり人とコミュニケーションをするときに役立つからです。 また、わかりやすい回答を書くことで自分の中で曖昧だった理解を言語化でき、自分自身もプログラミングやPythonを深く理解し成長できます。
質問と回答を通して人に教える、導くのもコミュニケーションの一つです。 そのコミュニケーションの中でお互いにストレスの少ないように学べるようにコツを知っておきましょう。
「なぜ回答する側が気を遣わないといけないの?」 と感じられるかもしれませんが、そうではありません。 ぜひ良い回答をする、質問の意図を理解することを通して、よりよい知識共有をしませんか?というご提案です。
回答することを通して人の考えを理解する力、曖昧な理解や疑問を解消する力を磨いてください。 必ずチームでのコミュニケーションや、自分自身の成長に役立つでしょう。
回答のコツ1. 相手の理解度にあわせる¶
回答する意味は、質問する人が何か新しいことを学んだり、疑問の解消を手伝うためにあります。 相手の理解度や、理解している範囲を把握して回答しましょう。
正確さよりも、わかりやすさが大切です。
正しい説明をすると、とても説明が長くなってしまう場合はあります。 その場合は、相手の理解度にあわせた範囲で説明しましょう (「より厳密には違いますが、現状はこの理解で良いと思います」のような説明を足しておくと良いでしょう)。
回答のコツ2. 質問の意図が分からないときは聞き返す¶
質問者が自分自身の疑問を理解できていない場合や、質問が曖昧な場合があります。 そのような場合は、素直に「〜と書かれていますが、〜という意味ですか?」のように質問を返すと良いでしょう。
また、「本質的にはこの疑問があるのだろう」、「本質的にはここを誤解しているな」と感じられた場合も、 「〜とありますが、疑問なのは〜ということでしょうか?」と返してあげることをオススメします。
あまり深読みして長々と説明しても、無駄になってしまうことは多くあります。
回答のコツ3. どの場所を説明しているのか明確にする¶
質問者のプログラムに間違いがある場合などは、「32行目、main関数内の if num < 5
の条件に間違いがあります」
のように場所を明確にして答えましょう。
「if文に問題があります」だけの場合、どのif文に問題があるのか曖昧になります。 「Pythonやプログラミングの一般的な話をしているのか?」という誤解も生じるおそれがあります。
回答のコツ4. なぜ、そのように書いたほうが良いのかを解説する¶
プログラムの書き方についてアドバイスする場合は、なるべく「なぜ」その書き方をオススメするのかを説明しましょう。 意図が分からないと、学んでいる人は深い理解に至れません。深い理解に至れないままの知識はすぐに忘れられてしまうので、 なるべく納得できる「なぜ」を答えるようにしましょう。
回答のコツ5. 出典を書く¶
FAQやドキュメントがあるなら、リンクを貼って誘導しましょう。 今後、疑問が発生したときに質問者自身で解決できるようになるのが一番の理想です。
自分自身の経験や考えをもとに解説する場合も、自分の考えと併せて関連する出典を紹介することをオススメします。 そうすることで経験を元にした実地の知識と、公式の一般的な知識の両方を知れるからです。
「自分は〜という理由で〜という書き方をオススメします。ドキュメントには〜のように書かれています https://docs.python.org/... 」
出典を通して、問題や疑問の解決方法まで伝えられると良いでしょう。
回答のコツ6. 長く回答しすぎない¶
丁寧な回答はとても素晴らしいことですが、あまり長すぎると質問者にも負荷が大きいです。 せっかく頑張って書いたのに、斜め読みされては労力がもったいないです。
1つの質問への回答は、2分〜長くても10分以下で読める程度にするのが良いでしょう。
「おかわり」するかどうかを聞く¶
説明がどうしても深入りしそうな場合は、「簡単にはここまでの回答にしますが、より深い意図まで知りたいですか?」 のように聞いてしまうのがオススメです。 質問者も「なんとなく知りたい」と思った疑問に、論文のように長い回答がきては困ってしまいます。
見出しや箇条書きで文を分ける。¶
長くなってしまう場合も、見出しや箇条書きを使うと読まれやすくなります。
## 利点
* 利点1: 処理が早い
* 利点2: 可読性が高い
* 変数名が `n` だけでは、どんな変数かを推察しにくい
回答のコツ7. 「良い質問ですね」¶
良い質問の場合はぜひ「良い質問ですね」や「その通りですね」と書くと良いでしょう。 どんな質問だと伝わりやすいのかを質問者の方に伝えることで、今後より良い質問と回答のやりとりができるでしょう (質問も回答もコミュニケーションなので、感じたことを伝えなければ何も変わりません)。
例えば、以下のような質問がきたときには一言添えてあげると良いかもしれません。
疑問のよくまとめられた質問
質問してもっともだと思える、みんなが疑問になりえる点を聞いた質問
プログラミングやPythonへの深い洞察がある質問
「『オブジェクト』とは何か」
「
__name__
や__init__
のような__
が意味するものは何か」